2019/10/28 新月 蠍座5度

2019/10/28 新月 蠍座5度

蠍座5度 大きな岩場の海岸

達観を越えた先の原点

今日は新月でした。久しぶりに新月のリーディングをしたくなり、突発的にこの記事を書いています。

こちらが新月のチャートです。

9ハウスに蠍座の太陽と月、MC(ホロスコープの頂点)に蠍座の金星と水星があります。11ハウスには木星、12ハウスには土星と冥王星、1ハウスと2ハウスの境目に海王星(逆行中)、3ハウスに天王星(逆行中)、8ハウスに火星があります。

太陽と月は天王星とオポジション(180度の配置)で、土星と火星はスクエア(90度、葛藤の配置)です。90度や180度は赤い線で表されています。この赤い線は現実に表れやすいとされています。どんなものかというと、対立とか葛藤が現実に表れることによって、向き合わされることがある場合が多いものです。

ならば、赤い線はない方がよいでしょうか? 私はあったほうがいいと思います。その理由は、順風満帆の一色の人生は深みを感じないからです。様々な感情を味わい経験することによって、それを味わい尽くすことによって、人生に様々な色が加わり、混ざり合い、深みを増します。

私は、誰もが生きていく中で、痛みや苦しみや孤独を抱えるときがあると思っています。私自身もそうです。きっと誰にもわかってもらえない、きっと誰とも分かち合えない、そう思い込んでいた心の傷があります。

なぜ「分かち合えない」と思っていたのかというと、全く同じ経験をする人なんてどこにもいないからです。むしろ、同じ経験を共にしたとしても、全く同じように受け止めることもない。人はなんて孤独なんだろうって。

でもその考え方は変わりました。人は全く同じ経験をしなかったとしても、痛みや苦しみや孤独を分かりあうことができると分かったからです。

それは偶然に出会う人かもしれないし、ずっと前から知っている人とかもしれません。あるいは一冊の本や、音楽、芸術作品の場合もあるでしょう。いずれにせよ、心が通じ合うとき、「その気持ちとてもよく分かる」と共感が湧き上がるときは、いつも子供のころのように無防備に素直に心が開いています

共感によってもたらされるものは、溢れ出るほどの安堵と喜びと充足です。それを私は「愛で満たされる」と呼んでいます。自分にとっての痛みや苦しみや孤独が、ただ自分を傷つけるだけのものではなく、愛というものを教えてくれるものだったと理解できたとき、心が穏やかになり、本当の自分になれるのだと思います。

なぜこんな話をしたのかというと、蠍座の季節だからです。私は蠍座の示す「深い人間関係から、自らが変容する」ことを、このような変化だと考えています。だって、共感は一人きりではできないことでしょう? 傷つくことも、その傷を豊かなものにすることも、誰かがいて、誰かの気持ちに触れて、初めて叶うものです。

蠍座5度  「大きな岩場の海岸」
蠍座5度  「大きな岩場の海岸」

今日の新月は蠍座の5度で迎えました。サビアンシンボルは「大きな岩場の海岸」。夕日に焼けた空と海の画像を選んだのは、こんな風に色が交じり合うように、私たちも様々な感情を味わい、経験し、誰かと分かち合いながら痛みを乗り越えたり、喜びを全身で味わったりすることで、人生に深みをもたらすのだろうと思ったからです。

海岸には海と岩場があります。海は潜在的な、自分では気づいていない、忘れていること、見過ごしている気持ちや心を表しています。岩場があるということは、それだけ感情の波が立つということ。しかしこの岩は、どんな感情の波にも揺らぎません。私たちの揺らぎない信念を表しています。

太陽と月と向かい合っている天王星は、今までの価値観をひっくり返すような変革のエネルギーをまっすぐに届けています。だからこそ、感情が揺さぶられるような痛みや苦しみを味わうこともあるかもしれません。あるいは、ずっと抱えている弱みやコンプレックスが刺激されるのかもしれません。

しかし、その感情と向き合って超えたところに、本当の自分、こうありたい自分の姿、魂が目指そうとしている姿があるのだと思います。

それは叶わない願いではありません。望みを諦めたり、気持ちを押し殺したりすることなく、そうあろうと行動することで、必ずたどり着ける未来の自分の姿です。

火星と金星は今もミューチュアルレセプション、お互いが居場所を交換している状態です。私は「不器用」だと表現しました。不器用だからこそ、スマートにいかないかもしれません。

今日の新月を経て、11/1には水星は蠍座を逆行して進み、11/2には金星は木星のある射手座に入ります。この時期を過ぎたころから雰囲気が変わり、今よりも吹っ切れたような、ストレートに気持ちを表したい気持ちが高まります。

今日、明日と新月モード(月が蠍座を運行する時間)は続きます。自分が本当に大切にしたいもの、貫きたいこと、こうありたいとずっと思っている姿、幼いころから今も変わらず持ち続けている本当の願いに向かって、自分自身に決意を表明するために、今自分が生きているこの現実で行動を起こしましょう。


私と魂の暦と引き合わせてくれた「はりねずみの会」について

スイス・ドルナッハでオイリュトミーを学んでいらっしゃる花岡ご夫妻の「はりねずみの会」で、魂の暦を知りました。

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